【10月31日 AFP】豪カンタス航空(Qantas Airways)は31日、パイロット労組らのストライキへの対抗措置として踏み切った全便の運航停止を解除すると発表した。豪政府の仲裁機関のスト中止命令をうけたもので、同航空のアラン・ジョイス(Alan Joyce)最高経営責任者(CEO)は、同日午後にも運航を再開する見通しだと語った。

 カンタス航空のパイロット、整備士、地上職員の3労組は、3か月前から賃上げ要求に加えてカンタスのリストラ計画に抗議するストライキを断続的に行ってきたため、同航空は29日、国内および国際線の全てを運休する措置で対抗していた。
 
 これに対し、豪労使問題裁決機関、フェア・ワーク・オーストラリア(Fair Work AustraliaFWA)は、同国観光業への打撃を避けるため、カンタスと労組の双方に運航の阻害となる行為を即時停止するよう命じた。

 FWAのスト中止命令により、世界各地の空港で足止めされていたカンタスの乗客、数万人にも安堵(あんど)の色が戻った。

 カンタス航空によると、全便運休措置によって欧州やアジア、米西海岸のハブ空港を含む世界の22空港で447便が欠航となり、6万8000人以上の乗客が影響を受けた。(c)AFP/Amy Coopes

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