【10月22日 AFP】円相場が21日に一時1ドル=75.78円の史上最高値をつけたことについて安住淳(Jun Azumi)財務相は22日、投機的な動きには「断固たる対応」をとりたいと述べた。

 21日のニューヨーク(New York)外国為替市場はユーロ圏の債務危機によるリスクを回避しようと比較的安全とみなされた円を買う動きが強まり、8月19日に記録した1ドル=75.95円のこれまでの最高値を更新した。

 共同通信(Kyodo News)によると安住財務相は、「行き過ぎた投機的な動きには断固たる対応を取りたい」と述べるとともに、現在の円高は米欧経済のネガティブな見通しから円が買われているもので日本経済の実態を反映していないとの認識を示し、「頑張っている企業の業績がこのレートで飛んでしまいそうな状況だ」と述べた。

 円高は日本の輸出企業の競争力を弱め、東日本大震災で苦しい状況にある日本経済にいっそうの打撃を与える可能性がある。(c)AFP