【8月2日 AFP】米ニューヨーク(New York)の繁華街、タイムズスクエア(Times Square)に1日、中国国営新華社(Xinhua)通信の巨大な電子広告が登場した。

 新華社をよく知っている米国人は少ない上、中国は米国など西側諸国からメディアに対する検閲行為を繰り返し批判されているが、ニューヨークで最も人目に付きやすい場所で、新華社のロゴマークやウェブサイトからのイメージが次々に表示されるようになった。

 新華社の広告の上には米保険大手プルデンシャル(Prudential)の広告が、下にはコカ・コーラ(Coca-Cola)や韓国のサムスン電子(Samsung Electronics)、現代(Hyundai)の広告がある。摩天楼に囲まれ、劇場街に続く華やかなタイムズスクエアに、中国企業として初めて電子広告を出したと、新華社は誇らしげな声明を発表した。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、新華社の広告が入った場所には、以前は英銀大手HSBCが過去10年にわたって広告を出していたが、HSBCは契約を更新しなかったという。新華社の広告契約の期間や広告料は明らかになっていない。

 一方、チベット独立を支援する学生組織「自由チベット学生運動(Students For A Free Tibet)」(本部:ニューヨーク)のメンバー数人が、新華社のネオン広告の下で「新華社は中国の検閲機関」と書いたプラカードなどを持って抗議した。(c)AFP