【7月27日 AFP】米国の著名投資家で、慈善家としても知られるジョージ・ソロス(George Soros)氏(80)の率いるヘッジファンドが、年内に外部資産家に資金を返還し、以後は家族の資産運用のみを行うことになったと、米メディアが26日に報じた。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)のウェブサイトは、ソロス氏の2人の息子、ジョナサン・ソロス(Jonathan Soros)氏とロバート・ソロス(Robert Soros)氏が外部投資家に宛てた書簡を掲載した。この中で両氏は、外部投資家への資金返還を決めた理由として米国の規制強化を挙げ、「残念な結果だが、この規制の下ではもはや親族以外の資産の運用を行うことはできない」と述べている。

 同ファンドが運用する260億ドル(約2兆円)のうち、外部投資家の資金は10億ドル(約775億円)弱にすぎない。同ファンドの運用は今後、ソロス氏の身内の資産だけに限定する。もっとも、ソロス氏のファンドは2000年以降、新規の投資家を受け入れていなかった。

 ソロス氏はハンガリー生まれのユダヤ人で、ナチス占領の時代を生き延び、第2次世界大戦後に英国へ、さらに後に米国へ移住した。1992年にヘッジファンドを使って英ポンドを売り、10億ドルを超える利益を上げて「イングランド銀行(英国の中央銀行)を破たんさせた男」の異名をとった。

 現在の資産は145億ドル(約1兆1270億円)に上るとされ、米経済誌フォーブス(Forbes)の世界富豪番付で46位に入っている。最近では慈善活動に多額の寄付を行っている。(c)AFP