【7月14日 AFP】前月30日に開業したばかりの北京(Beijing)と上海(Shanghai)を結ぶ高速鉄道で、大規模な遅延が相次いで発生している問題で、中国国営新華社(Xinhua)通信は13日、国民に忍耐と寛容を求める社説を掲載した。

 北京の交通管理局によると、10日、停電により10便以上に約90分間の遅延が生じた。12日には、同様の理由で29便が遅延。13日には上海発北京行きの列車が江蘇(Jiangsu)省の駅で故障し、2時間以上の遅延が発生した。

 開業から10日余りで大規模遅延が相次いで発生したことで、ネット上にはおびただしい数の批判が書き込まれ、国内メディアも批判記事を展開している。

 こうした状況を受け、新華社の社説は次のようにいさめている。「高速鉄道をすぐに疑問視し、故障や事故が起きるたびに大げさに書きたてて注目を集めることは、高速鉄道に自信がないことを示すことになる。それは国益を損なうことでもある。陰で笑っているのは誰なのか、あなた方も想像できるだろう」。最後の文言は、中国の高速鉄道に対抗する海外のライバル会社を指しているのは明白だ。(c)AFP

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