【5月9日 AFP】英王室がこのほど、ワイン製造に進出する。

 南西部バークシャー(Berkshire)州にあるエリザベス女王(Queen Elizabeth II)お気に入りの公邸、ウィンザー城(Windsor Castle)に隣接したウィンザー・グレートパーク(Windsor Great Park)内に今週、ワイン用のブドウの苗木1万6000本を植える計画だ。

 英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)によると、シャルドネ、ピノ・ムニエ、ピノ・ノワールなどシャンパン用の品種を植えるという。この「英王室ワイン」製造計画には、女王の夫君、フィリップ殿下(Prince Philip、90)が積極的に関わっているとされる。

 ウィンザー・グレートパークはかつて、英王室がキツネ狩りに使用していた領地。ブドウの植樹や栽培を請け負う英ワイン業者、ラスウェイト・ワイン(Laithwaites Wine)は、王室の事業に関われることを「非常に光栄」と語る一方、計画はまだ「芽生えたばかりの段階」であることを明かした。 

 英国は伝統的なワイン生産国ではないが、近年はイングランド産ワインの人気が高まりつつあり、前週発表された統計によると、2010年には史上最高となる400万本のイングランド産ワインが出荷された。

 英王室も、イングランド産のワインを積極的に支援しており、前月末のウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Kate, Duchess of Cambridge)とのロイヤルウエディングでも、ふるまわれたのは英国産ワイン最大手チャペル・ダウン(Chapel Down)のボトルだった。

 ブドウ畑でワイン用の実が収穫できるまでには、植樹から3年が必要ということだ。(c)AFP