【1月7日 AFP】仏自動車大手ルノー(Renault)は、日産自動車(Nissan Motor)と共同開発する電気自動車(EV)に関する機密情報を漏えいしたとして、幹部社員3人を停職処分にした。

 同社は6日、情報の流出先などの詳細は明らかにしなかったものの、「戦略的、知的、技術的資産」が標的にされたと明らかにした。

 環境に配慮した交通手段に対する需要が急速に高まる中、ルノーと日産自動車は共同でEV開発を行っており、2014年までに数車種の発売を計画している。

 ルノーのクリスチャン・ユッソン(Christian Husson)副社長はAFPに対し、1か月におよぶ調査の結果、3人の幹部社員がルノーの倫理規定に抵触する行為を行い、故意に会社の資産を危険にさらしたことを示す証拠が見つかったと説明した。

 ルノー経営陣は6日遅く、今回の件について告訴する考えを示した。

 情報筋によると、停職処分になった3人の幹部社員はいずれもEV事業に関わっており、うち1人は日産自動車のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)社長兼最高経営責任者(CEO)をトップとする30人の幹部からなる経営委員会のメンバーでもあった。

 フランスのエリック・ベッソン(Eric Besson)産業担当相は国から研究・開発助成を受けている企業に対し、スパイ行為から身を守る取り組みを強化してほしいと述べた。(c)AFP/Djallal Malti