【10月20日 AFP】ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)は19日未明、英仏海峡トンネルで高速列車ICEの走行試験を実施した。ICEが同トンネルを渡りきって英国に入るのは初めて。

 同鉄道は、欧州連合(EU)域内の鉄道部門の競争に道を開くEU規則にのっとり、3年以内に欧州主要都市とロンドン(London)を結ぶ定期便を運行させたい考えだ。

 ロンドン(London)のセントパンクラス(St. Pancras)駅に到着した列車は、英独の運輸関係者らの歓迎を受けた。ドイツ鉄道のリューディガー・グルーベ(Ruediger Grube)理事長は、「2013年からICEのロンドン直行便を定期運行する計画に向け、最初の1歩が刻まれた」と述べた。

■まずはアムステルダム・ロンドン便から

 計画では、独フランクフルト(Frankfurt)とロンドンをケルン(Cologne)、ブリュッセル(Brussels)、リール(Lille)経由で結ぶ便を、朝・昼・晩の3便、双方向で運行する。まずは、アムステルダム(Amsterdam)・ロンドン間で運行を開始する予定。

 所要時間は、フランクフルト・ロンドン間が5時間、アムステルダム・ロンドン間が4時間となる見通し。ペーター・ラムザウアー(Peter Ramsauer)独運輸・建設相は、鉄道計画について「欧州のサクセスストーリーだ。夢がとうとう現実になる」と話した。(c)AFP/Florian Oel