【10月19日 AFP】尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島)沖での中国漁船衝突事件をめぐる日中関係の悪化で、日中路線の航空便のキャンセルが1万1000人を超えたことが分かった。

 日本航空(Japan AirlinesJAL)が19日発表したところによると、9月に両国間の緊張が高まった後、日本から中国に向かう路線で約3100人が予約をキャンセルした。中国発の日本行き路線でも約500人のキャンセルがあったという。

 全日本空輸(All Nippon AirwaysANA)の日中路線でも、9月17日から10月12日の間に7500人を超えるキャンセルが発生した。このうち6割が日本から中国へ向かう便で、ANA広報は日中関係の悪化が影響したようだとしている。

 日本航空の大西賢(Masaru Onishi)社長は、今後も乗客の減少が続くならば、日中路線の減便を検討する必要もあるだろうと語った。 

 漁船衝突事件については、今月上旬に開かれたアジア欧州会議(Asia-Europe MeetingASEM)に出席した日中両首脳が両国関係の改善を確認し、ひとまず収拾がはかられた。だが、両国では依然として抗議行動が展開されている。(c)AFP