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「殺人住宅」にも需要、不動産価格上昇の台湾で

  • 2010年08月29日 18:22 発信地:台北/台湾
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台湾・台北(Taipei)郊外の新店(Hsintien)の歩道に出された不動産の広告(2010年8月20日撮影)。(c)AFP/SAM YEH

【8月29日 AFP】「居住用に殺人住宅を探しています」――これは悪ふざけではなく、不動産価格が上昇する台湾の台北(Taipei)で住宅を探しているデービッド・シェ(David Hsieh)さん(30)がインターネットに掲載した広告だ。

 台湾では、人の殺された物件は「殺人住宅」と呼ばれ、死者の霊魂がその場に残り続け、住人を苦しめて不運をもたらすとして避けられるのが普通だった。

 しかし、シェさんは「わたしが一番重視するのは家の構造と立地の利便性。その家が『殺人住宅』と呼ばれてようが、そういったことは信じていないから気にならない」と語る。

 台湾では、敷地内で自殺または殺人があった物件を売る際にその事実を示すことが法律で義務づけられており、違反すると罰金や禁固刑も科せられる。にもかかわらず、売主が変死があったことを隠し、問題に発展することも珍しくない。

■需要生まれる「殺人住宅」

 住宅の購入を考えている人の中で、「殺人住宅」が不運を呼ぶという考えを無視する人は少ないが、その数は増えつつある。

 世界的な景気後退による不況から回復しつつある台湾では不動産価格が再び上昇を始めており、経済的な理由で「殺人住宅」を選ばざるを得ない人もいる。

 台湾の不動産情報サイト「台湾凶宅網(unluckyhouse.com)」の創設者、ウェスカー・フー(Wesker Hu)氏は「殺人住宅は市場価格より20~50%安いので、宗教的なことをあまり気にしない人や慈善団体、投資家などの人気を集めることもあります」と述べる。

 フー氏のウェブサイトは本来、知らずに殺人住宅を買ってしまうことがないように住宅の購入意欲がある人びとが情報交換をするためのサイトだったが、逆にわざわざそういった住宅を売り買いするためにサイトを利用する人も増えており、ある広告には1万を超えるアクセスがあったという。

■信仰、禁忌ばなれも

 一方、台湾で古い信仰があまり重視されなくなってきたという面もある。

 今年は8月10日に始まった旧暦の7月「鬼月」は、この世にたくさんの亡霊が戻ってきて宴会を開くとされており、この期間中に新居を買うことはタブー視されてきた。しかし、最近は大半の人びとが無視するようになってきたという。

 不動産会社、チャイナトラスト・リアルエステート(Chinatrust Real Estate)が最近行った調査によると、住宅購入予定者のうち、鬼月に住宅を買うのは控えるつもりだと回答したのはわずか25.6%だった。同社広報は、「鬼月は伝統的にオフシーズンなので、消費者の多くは安い買い物をしやすいと考えているようだ」と述べた。(c)AFP/Amber Wang

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