【8月18日 AFP】メード・イン・ロサンゼルスのおしゃれな米カジュアル服メーカー、アメリカンアパレル(American Apparel)は、人気のTシャツと創立者の奇行で世界中にファンを作り富を築いたが、ついに経営状態の悪化に直面している。

 スポーティーとクラブ風の中間の雰囲気を持つ色鮮やかなTシャツや衣類で人気を博したアメリカンアパレルは、23日までに金融当局に2010年第1四半期(1~3月期)の決算報告書を提出するよう命じられており、提出しなければ同社の株式がニューヨーク(New York)株式市場から上場廃止される可能性もある。アメリカンアパレルは2010年第1、第2四半期で赤字となる見通しを示している。

 競合他社がアジアに生産拠点を移す中、アメリカンアパレルは100%メード・イン・USAをモットーに掲げ、名刺代わりにしてきた。コスト削減のために外国にアウトソーシングする計画は今も無いと、同社広報はAFPに語る。

 カナダ出身のドブ・チャーニ(Dov Charney)最高経営責任者(CEO、41)は、驚異的な速さでグローバルブランドを確立、7年間で世界20か国以上に285店舗をオープンした。一方でチャーニ氏は、セクハラを受けたとして複数の従業員から訴訟を起こされている。また、同社は、米ロサンゼルス(Los Angeles)の工場で就労許可を取得していない労働者を雇用しているとして米移民当局に従業員1500人を解雇するよう命じられる騒動もあった。

 アメリカンアパレル広報は、AFPの取材に、倒産のうわさについて事実ではないと述べた。(c)AFP

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