【8月12日 AFP】チェコ財務省は11日、北朝鮮が同国に対して負っている債務1億8600万コルナ(約8億7000万円)について、朝鮮人参(ニンジン)と引き替えに免除する案を検討していることを明らかにした。

 トマス・ジデク(Tomas Zidek)副財務相はAFPに対し、「北朝鮮との事務レベル会議で、現物で(債務を)返済するよう求めた。朝鮮人参は選択肢の1つだが、正式なオファーがあったわけではない」と語った。

 これに先だってチェコ日刊紙ドネス(Dnes)は、北朝鮮がチェコから購入した路面電車の車両や機械類の代価として負っている債務のうち、5%を朝鮮人参で返済する計画だと報じていた。ただ、同紙によると、チェコが輸入する朝鮮人参は約20トンとなるが、チェコ国内で精力増強剤などの目的で年間に消費される量はわずか1.4トンだという。

 だがジデク副財務相は、提案には一考の余地があると考えている。メディア報道を受けて、同省には販売業者などから朝鮮人参を取引したいという電話が多数寄せられており、「一大ビジネスに発展する可能性がある」という。(c)AFP