【7月28日 AFP】英エネルギー大手BPが27日発表した2010年4~6月期決算は、最終損益が過去最悪の約170億ドル(約1兆5000億円)の赤字に転落した。メキシコ湾(Gulf of Mexico)での原油流出事故の対応に伴い、320億ドル(約2兆8000億円)の特別損失を計上するなど負担がかさんだため。また、今後18か月で300億ドル(約2兆6000億円)の資産を売却する意向も明らかにした。

 BPは同時に、トニー・ヘイワード(Tony Hayward)最高経営責任者(CEO)が10月1日付で辞任すると発表した。

 ヘイワード氏は電話による記者会見で、「個人的に非常に悲しい日になった」「フェアかフェアでないかが問題ではない。わたしは矢面に立たされ、悪魔化された上にけなされる立場となった。トップがわたしでは、米国ではBPは前に進むことができない」と語った。さらに、「歩道を外れたら、バスに衝突されるということだ」とも述べた。

 一方、米国では、ヘイワード氏のコメントに皮肉な見方をする反応が少なくなかった。ロバート・ギブズ(Robert Gibbs)大統領報道官は、「世界中どこを見ても、BPの前CEO(ヘイワード氏)を気の毒だと思っている人はそう多くないんじゃないかな」と語った。(c)AFP/Roland Jackson