【5月27日 AFP】世界の電機街・秋葉原で26日、国際環境NGOグリーンピース(Greenpeace)が発表した同団体評価による「環境に優しい電機メーカー」ランキングの1位はノキア(Nokia)、2位はソニー・エリクソン(Sony Ericsson)だった。一方、評価対象18社中の最下位は任天堂(Nintendo)だった。
 
 半年に一度発表されるこのランキングでは、各社の製品の再生利用度、製品のエネルギー効率、有害化学物質の排除の度合いの3点について、電気製品を製造する世界の大手メーカー18社を評価している。

 3位~5位はフィリップス(Philips)、モトローラ(Motorola)、アップル(Apple)。また、前回12月のランキングで3位だった東芝は、一気に14位に転落した。

■日本企業は「有害物質の排除度」で低評価

 グリーンピースでは、有害化学物質の中でも特にPVC(ポリ塩化ビニール)とBFR(臭素化難燃剤)について、自然界で分解されにくく人体にも蓄積し得ることから、製品からの排除を求めている。同団体で研究を行うイザ・クルシェフスカ(Iza Kruszewska)氏は、開発途上国などで電機製品ごみの回収業者がPVCケーブルに使用されている銅や、配線板に使われている金を回収しようとして製品を燃やす際に、毒性の非常に強いダイオキシンが発生すると警告している。

 同氏は最下位の任天堂について、対象18社中で「グリーンピースとの対話に一切応じていない唯一の企業だ」と述べた。任天堂は直接の談話は発表してはいないが、自社で独自にCSR(Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任)に関する報告書を作成し、ウェブサイト上で公開している。

 一方、東芝の14位については、「4月1日までに全製品からPVCとBFRを排除するとの公約を果たせなかったためペナルティーポイントを科した」とクルシェフスカ氏は説明した。東芝では、目標を果たせるよう全力を尽くすと声明を発表した。(c)AFP/Kyoko Hasegawa

【参考】グリーンピース・ジャパン『環境に優しい電機メーカー・ランキング』のプレスリリース