【3月24日 AFP】香港(Hong Kong)一の富豪、李嘉誠(Li Ka-Shing)氏(81)が率いる長江実業グループ傘下の企業TOM集団(TOM Group)は24日、傘下の企業が運営するポータル(玄関)サイトで、中国からの撤退を発表した米グーグル(Google)の検索サービスの使用を中止したことを明らかにした。「中国政府の規制に従うため」としている。

 グーグルの中国語検索エンジンの実質的閉鎖を受け、中国本土で携帯電話を含めたインターネット・サービスを提供しているTOM集団は子会社TOMオンライン(TOM Online)について声明を出し、ユーザーがグーグル経由で自社のウェブサイトにアクセスできないようにする措置をとったと発表した。

 TOM集団は中国本土、台湾、香港で、インターネットからテレビ、エンターテインメントまでさまざまな事業を手がけている。

 中国政府と強いつながりをもつグループの長、李氏は純資産210億ドル(約1兆9000億円)といわれ、今月発表された米経済誌「フォーブス(Forbes)」の世界の億万長者番付では14位にランキングされた。また前年11月の世界の富豪トップ25位では、香港からランキング入りした2人のうちの1人だった。(c)AFP