【2月12日 AFP】全世界で800万台を超える空前のリコールに揺れるトヨタ自動車(Toyota Motor)の危機が、騒動の発端となった米国で格好のジョークの標的となっている。

「トヨタが810万台もリコールした原因は、アクセルペダルだって知ってるよね。踏んだはいいけど、言うことをきかなくなるかもってやつだ。ちなみにトヨタのキャッチコピーは『Moving Forward(前に進もう)』。――確かに、一言も止まろうとは言ってないね」。風刺報道番組「ザ・コルバート・レポート(The Colbert Report)」のコメディアン、スティーブン・コルバート(Stephen Colbert)氏は、深夜のショーで皮肉全開だ。

 NBCテレビの人気トーク番組「トゥナイトショー(Tonight Show)」の司会で有名なジェイ・レノ(Jay Leno)氏も、すかさずジョーク合戦に参入した。自身の深夜番組でいわく、「来週から冬季五輪が始まるね。今年はもうちょっと、スリル満点な要素を加えたらどうだろう。ボブスレーのそりを全部、トヨタ製にするとかね!」

 CBSテレビの人気司会者、デビッド・レターマン(David Letterman)氏も引けを取らない。「自動車業界ウオッチャーは、トヨタ幹部はもう何年も前からブレーキの問題を知っていたはずだって批判してるね。その通りだよ。何をぐずぐずしてたんだろう?・・・いや、実際、彼らは車を止めようとしたけど、ずるずる引きずられちゃってたんだよ」

 大笑いしてさらに続けるレターマン氏。「危険なことはいっぱいあるよ。僕も車で仕事に来てるんだけど、怖いことがあったね。ナビゲーションの女性の声がお祈りしてたんだよ」

 プロのコメディアンたちに負けじと、インターネット上ではマイクロブログサービス「ツイッター(Twitter)」で、ジョーク好きなユーザーたちが「つぶやく」どころか、叫び合うのにブレーキをかけられずにいる。「ほら、見てくれよ、俺の新しいトヨタ製キーボードドドドドドドドドド・・・」(c)AFP