【1月9日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は8日、同国の通貨ボリバルの切り下げと、輸入品目によって異なる為替レートを適用する制度の導入を発表した。

 同国の通貨切り下げは2005年以来。1ドル=2.15ボリバル(約199円)に固定されていた為替レートを1ドル=2.6ボリバル(約240円)にする。生活必需品以外の輸入品には1ドル=4.3ボリバルの為替レートを適用する。

 1ドル=2.6ボリバルの為替レートは医療、食料輸入、機器類、書籍、技術分野および公営企業の輸入や送金に、1ドル=4.3ボリバルのレートは自動車、通信、タバコ、飲料、化学、石油化学、電子機器の製品に適用される。

 ベネズエラは南米一の石油産出国だが、原油価格の暴落と産出量の低下により2009年に6年ぶりの景気後退に入ったうえ、インフレ率は25%に上っている。

 過去数か月間、ドルがボリバルに対し値上がりしていたが、ベネズエラ政府は通貨切り下げの可能性をくり返し否定していた。(c)AFP