【12月3日 AFP】(一部更新)仏自動車大手プジョー・シトロエン・グループ(PSA Peugeot Citroen)は3日、三菱自動車(Mitsubishi Motors)と「戦略的提携」を結ぶ方向で交渉に入ったことを認めた。

 PSAがフランス語で出した声明によると、「戦略的提携も視野に入れつつ両社の関係を拡大する可能性を共同で検討するため、三菱自と協議を開始した」という。

■日経は議決権3~5割と報道

 これに先だって、日本経済新聞(Nihon Keizai Shimbun)は同日、PSAが三菱自の2000~3000億円の第三者割当増資を引き受け、議決権の30~50%を持つ筆頭株主になる方向で資本参加の最終調整していると報じていた。

 日経によると、三菱自は資本支援を得、一方のPSAは三菱自の電気自動車技術と新興国市場での事業基盤を活用するのがねらい。三菱自は事実上PSA傘下に入ることになるが、三菱自がPSA株を取得することも検討されているとしている。

 PSAは2008年の世界販売台数8位、三菱自は同15位。2社の連合が実現すれば、販売台数で韓国の現代自動車(Hyundai Motor)を上回り、米フォード・モーター(Ford Motor)に次ぐ世界6位の大手自動車グループが誕生することになる

■「資本提携はオプションの1つ」と三菱自

 AFPの取材に対し三菱自の広報担当者は、PSAと業務提携を拡大するための交渉を行っていることを認めた。両社はすでに販売と将来的なロシアでの共同生産をめぐって提携関係にあり、この関係を深化させるのが交渉の目的だという。

 この広報担当者は、両社ともに有益なプロジェクトの可能性を探っている段階で、資本提携はそのための1つのオプションだが、具体的にはまだ何も決まっていないと強調した。(c)AFP