【11月29日 AFP】日産自動車(Nissan Motor)は容量が従来の2倍ある電気自動車用リチウムイオン電池の開発にめどをつけた。29日付の日本経済新聞(Nihon Keizai Shimbun)が報じた。

 日産初の電気自動車「リーフ(Leaf)」は、一回の充電で160キロ走行が可能だ。だがこの改良版電池を使用すると、1回の充電で300キロの走行が可能になるという。

 リチウムイオン電池の正極の主原料であるマンガンに、ニッケルとコバルトを加えて改良することで、電池の充電容量を従来の約2倍に引き上げた。また耐久性も高まり、約1000回の充電が可能となった。高価なコバルトの使用量をごく少量に抑えることで、生産コストは従来のリチウムイオン電池と同程度になると見積もっている。
 
 同社は2010年後半に「リーフ」を日本、欧米で発売する予定だが、2015年までに新しい電池を搭載した電気自動車の生産開始を目指す。

 カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)社長は10月に開催された東京モーターショーで、電気自動車などのゼロエミッション車(排ガスゼロのクルマ)市場が将来有望だとの予測を示し、充電可能な電気自動車用電池を同社の将来の事業の中核にしたいと語っていた。(c)AFP