【10月5日 AFP】バングラデシュで4日、同国最大の携帯電話会社グラミンフォン(Grameenphone)の新規株式公開(IPO)が実施され、各地の銀行では申し込みのため数千人が列を作った。今回のIPOは、バングラデシュの株式市場にとって重要な試金石になると見られている。

 グラミンフォンは、6944万株を売り出す今回のIPOを通じて、7040万ドル(約63億1900万円)を集める見込み。同社はこれまでに機関投資家からも同額を調達しており、集めた資金は通信網の拡張やITインフラの開発に充てるとしている。

 18日まで実施される同社のIPOをめぐっては、全国500か所の銀行窓口に申し込みを行う年金受給者や学生、労働者などが殺到した。

 グラミンフォンは、株式の62%をノルウェーの通信事業大手テレノール(Telenor)が、38%をマイクロファイナンスで知られるグラミン銀行(Grameen Bank)の子会社グラミン・テレコム(Grameen Telecom)が保有している。

 バングラデシュでは携帯電話申し込み件数が4600万台に急増しており、そのうちグラミンフォンは約2100万件を扱っている。また、収益の面から見ると、同社はバングラデシュ最大の私有企業である。(c)AFP