【5月27日 AFP】財務省が27日発表した4月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、前年同月比85%減の689億5000万円の黒字だった。市場予測は695億円の赤字だったため、予想外の結果となった。輸出の不振が前月に引き続いて緩和されてきており、戦後最悪の不況を抜け出しつつあるとの期待もでている。

 日本の貿易収支は、世界的な経済危機の影響で新車販売が落ち込んだ1月の赤字を最後に、3か月連続の黒字となった。

 4月の輸出額は前年同期比39.1%減となったが、3月の同45.5%減や過去最悪を記録した2月の49.4%減からは、やや回復している。

 政府は25日に発表した月例経済報告の中で、「景気悪化のテンポが緩やかになっている」として、景気判断を約3年ぶりに上方修正した。(c)AFP