【4月15日 AFP】米インターネットオークション大手イーベイ(eBay)は14日、傘下のIP電話サービス、スカイプ(Skype)を来年、同社から分離させIPO(新規株式公開)させる計画を発表した。

 イーベイは声明の中で、スカイプのIPOは2010年の上半期中に完了するとの見通しを示したが、具体的な時期は市場環境によるとしている。

 イーベイのジョン・ドナヒュー(John Donahoe)最高経営責任者(CEO)は、「スカイプは単体企業として強固な基盤をもっており、業績も伸びている」とする一方で、「イーベイ、(オンライン支払いシステム)PayPalとスカイプの相乗効果は限定的で、単体の株式会社として経営していくことが、スカイプの可能性を最大化する最もよい方法だ」と語った。

 イーベイは05年に26億ドル(現在のレートで約2570億円)でスカイプを買収したが、イーベイの中核事業であるネットオークション事業への統合が進んでいなかった。イーベイによる買収後、スカイプのユーザーは5300万人から4億500万人に拡大したが、このほとんどがユーザー間の無料通話の利用者である状態が続いている。

 イーベイは今回の発表の前日にも、2年前に7500万ドル(現在のレートで約74億円)で買収した米「スタンブルアポン(StumbleUpon)」の売却を発表している。(c)AFP