【12月20日 AFP】米政府は19日、米経済全体に大打撃を与えかねない自動車産業の崩壊を回避するため、経営危機に陥っている米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)とクライスラー(Chrysler)に134億ドル(約1兆2000億円)の緊急融資を実施することで合意した。

 GMとクライスラーは、破たんを回避するため、ただちに緊急融資を利用するとみられている。両社は、融資の見返りとして緊縮経営を実施し、来年3月末までに長期的な再建計画を示すことが求められている。

 緊急融資を発表したジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領は、「これは普通の状況ではない。危機と景気後退の真っただ中で、自動車産業を崩壊させることは責任のある行動方針ではない」と語った。

 また、ブッシュ大統領は、「自動車メーカーと労働組合は、どういう状況かを理解し、再建のために厳しい判断を下す必要がある」と語った。

 緊急融資は、7000億ドル(約62兆円)規模の不良資産救済プログラム(Troubled Asset Relief ProgramTARP)から拠出される。さらに、議会が承認すれば、来年2月に最大40億ドル(約3600億円)の追加融資が実施される。(c)AFP