【12月4日 AFP】米教育界で最も豊かな資金力を誇るハーバード大学(Harvard University)にも金融危機の波が押し寄せていることが、ドルー・ギルピン・ファウスト(Drew Gilpin Faust)同大学長が大学関係者に出した2日付の文書で明らかになった。

 マサチューセッツ(Massachusetts)州ケンブリッジ(Cambridge)にあるハーバード大は、毎年、運営予算の35%を大学基金に頼っている。基金の運用を行っている投資ファンド、ハーバード・マネジメント・カンパニー(Harvard Management CompanyHMC)の6月末時点の運用資産の総額は369億ドル(約3兆4000億円)だった。

 しかし、世界規模での金融危機の影響で、7月から10月末までに運用資産総額は80億ドル(約7400億円)も目減りしてしまった。わずか4か月間で22%が失われたことになる。

 ファウスト学長の文書によると、「ハーバード史上過去40年で最大の損失規模だ。これまで寄付金の年間運用利回りが最も悪かったのは1974年のマイナス12.2%だった」という。

 ちなみにハーバード大に入学した学生は、初年度に授業料、寮費、食費で4万5000ドル(約420万円)程度の費用がかかるという。(c)AFP