【11月28日 AFP】中国・上海(Shanghai)の浦東(Pudong)地区で29日から、高さ632メートルの高層ビル「上海タワー(Shanghai Tower)」の建設が始まる。完成すれば中国一の高層ビルとなるこのビルについて、27日行われた記者発表の席で、地元当局者は「金融危機時代の希望の象徴」と呼んだ。

 開発企業の社長によると、上海タワーの総建設費は148億元(約2065億円)で、2014年に完成予定。表面がガラス製で、2層構造の革新的なデザインとなっており、ビル内部のオフィスなどの居住区間と外面との間に128階分の吹き向けができるという。

 建設は、上海市場に上場している陸家嘴金融貿易区開発(Lujiazui Finance and Trade Zone Development)や上海市系の複合企業の上海城投(Shanghai Chengtou)、中国最大の建設企業である上海健工(Shanghai Construction Group)など、国営企業3社による合弁企業が手がける。

 関係者は、「金融危機で傷ついた中国人民の自信回復の一助となる」と期待を寄せる。

 上海タワーの建設予定地の隣には、森ビル(Mori Building)が建設した現在中国で最も高い「上海環球金融中心(Shanghai World Financial Centre)」(地上101階、高さ492メートル)がある。(c)AFP