【11月26日 IDO Securities】 昨晩は、FRBが最大8000億ドル規模の追加支援策を好感したもの、7-9月期・米国内総生産(GDP、改定値)が前期比0.5%減少と2001年のリセッション以来で最大のマイナスを記録した事から、これまでの「円もドルも強い」動きとは異なり、「円高・ドル安」の動きとなった。これまでは「円」が一番強く、「ドル」が2番手になる展開だったが、今後、ドルが弱くなり始めるとドル円の下落が加速するリスクがある点に注意したい。ファイナンス通貨として売られていたドルの巻き戻しは続いているが、この動きが終焉し、経常赤字から生じるドル売りを、米国への投資によるドル買いで補えない実状が表面化していくと、改めてドル売り圧力が高まろう。
シティグループに対する救済策やオバマ次期大統領による経済閣僚の発表に続き、昨日、FRBはGSEが保有する債権や保証を付けた住宅ローン担保証券(MBS)を最大6000億ドル購入するほか、自動車、カード、中小企業向けローンなどを裏付けにしたABS市場向けに2000億ドルの融資制度を創設することを発表した。相次ぐ対策は短期的には、金融市場の混乱を落ち着かせる要因となろうが、中長期的には、中央銀行の資産劣化、財政赤字の急拡大が意識され、FRBのゼロ金利政策導入可能性の高まりなどを考慮すると、これらもドルの売り要因になるだろう。
昨日に続き、本日も米主要経済指標の発表が多く予定されている。新規失業保険申請件数、11月シカゴPMI、10月個人消費、耐久財受注、新築住宅販売に注目。11/15日週の新規失業保険申請件数は大幅に上昇したが、11/15日週は雇用統計の調査週に当たり、11月の非農業部門雇用者数は大幅な減少となる見通しだ。感謝祭前の薄商いの中、値が飛びやすい時間帯ではあるが、米株式市場が期待感から買われた流れは長続きしないと見る。
(投資情報部 菊川弘之)
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)ラジオNIKKEI(加藤ゆり(ミス東大)の経済教室)をはじめ、時事通信等でアナリストの目、テクニカル分析情報を掲載。ブルームバーグTV、日経CNBCなど多数のメディアにも出演中。商品先物関係のアナリストとして著名だが、日経平均先物オプション取引や外国為替取引の分析でも定評がある。
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