【9月29日 AFP】米議会は28日、最大7000億ドル(約74兆円)の公的資金で金融機関などから不良資産を買い取る金融安定化法案について、政府と合意した。

 共和党のジャド・グレッグ(Judd Gregg)上院議員は「よい結果が出せたと思う。明日(29日)には下院で投票が行われると期待している。上院でも同日中に投票を行うべきだ」と語った。

 ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長が発表した金融安定化法案の草案によると、議会はまず3500億ドル(約37兆円)の支出を認め、その後の支出については議会の承認を条件とするとされている。また、政府が不良資産を買い上げる対象には、年金基金や地方政府、低所得者層との取引を行う小銀行なども含めるという。

 さらに、対象金融機関の株式を政府が取得し、その金融機関が業績を回復して利益を上げた際、納税者に還元することや対象となる金融機関経営陣の役員報酬の制限、政府による住宅の差し押さえ防止策などが盛り込まれている。(c)AFP/Virginie Montet