【8月12日 AFP】英フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)は11日、英銀大手ロイヤル・バンク・オブ・ スコットランド(Royal Bank of ScotlandRBS)が、80億ドル(約8800億円)に上る金融債権を複数のプライベートエクイティ企業に売却する方針であると報じた。RBSは、世界的な金融不安の影響で巨額の評価損を計上したばかり。

 同紙が関係者の話として報じたところによると、RBSが売却先としているのは、ApolloGSO Capital、ブラックストーン・グループ(Blackstone Group)、テキサス・パシフィック・グループ(Texas Pacific GroupTPG)などだという。

 RBSからのコメントは11日の段階では得られていない。

 RBSは、8日に発表した2008年上期(1-6月)決算で、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅ローン)問題や信用収縮によって114億ドル(約1兆2500億円)の評価損を計上。英銀史上最大規模の損失となった。

 英国第2位の銀行であるRBSは、サブプライムローン問題で大きな影響を受けていることを認めており、第1四半期の純損失が8億200万ポンド(約1700億円)になったと発表していた。

 RBSは2007年同期、税引き後利益が35億6000万ポンド(約7500億円)となり、過去最高益を記録していた。(c)AFP