【8月21日 IDO Securities】プラザ合意以降のドル円の長期トレンドを振り返ってみると、長期下降トレンドの発生と見なす事ができる「9ヶ月移動平均線」と「21ヶ月移動平均線」のデッド・クロスは、信頼性のおける指標だ。
 年初にこのデッド・クロスが示現したが、過去のデッド・クロスした下降トレンドの局面を観察してみると、下げの第一波が終了後、下げ幅に対して、38.2%~50%戻しを見せ、その後に新たな下降トレンドが発生している事が分かる。今回も2007年高値~2008年安値までの下げ幅に対する50%戻しを達成したが、長期移動平均線のデッド・クロスが継続していると仮定するなら、ドルの高値追いには注意が必要だ。
 95年以降のデッド・クロスは、今回で3回目だが、直近2回の戻り局面は、安値を付けてから戻りまでの期間は約半年で、その後に大きく反落となっている。今回も3月安値から半年を経過しつつあり、月末から来月にかけて日柄からも注意を要する時間帯に入る。

(投資情報部 菊川弘之)
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)ラジオNIKKEI(北浜流一郎・菊川弘之の朝一投資大学)をはじめ、時事通信等でアナリストの目、テクニカル分析情報を掲載。ブルームバーグTV、日経CNBCなど多数のメディアにも出演中。商品先物関係のアナリストとして著名だが、日経平均先物オプション取引や外国為替取引の分析でも定評がある。

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