【8月18日 IDO Securities】週末発表されたユーロ圏15か国の2008年第2四半期(4-6月)の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、前期比0.2%減。ユーロ導入以来初のマイナス成長となり、「ユーロ安」→「ドル高・商品安」が加速する状況となった。また、8月15日はヘッジファンドの「45日ルール」期限でもあったが、四半期末に解約期限を設けているヘッジファンドが多くある中、45日前(2/15、5/15、8/15、11/15)に解約通知が殺到すると、保有資産(株式・外貨など)を処分する売買を行うため、ファンダメンタルズを無視したような動きを見せる場合もあり、45日ルールに伴うポジション整理の動きもユーロ安・ドル高の一因となった。
今回のドル反発は、ドル高というよりもユーロ安の側面が強い。4度に渡って金融引き締めを主張していたタカ派の先頭であるダラス地区連銀のフィッシャー総裁が、「米国は長期に及ぶ低成長期に入っており、2008年下半期にゼロ成長となると予想している」と、米景気に弱気な見方を示したことで、米国の利上げ観測は後退しており、必ずしも米景況感の好転からのドル買いでない点には注意したい。また、米長期金利が一貫して下落傾向を辿っており、ドル上昇はドル円、ユーロドル共に金利の動きから、乖離した動きとなっている。今週は金利の動きから大幅に乖離し、オーバーシュート気味に上昇を続けるドル上昇に調整が入るか否かに注目したい。
欧州圏では火曜の8月独ZEW景況感指数、木曜の8月ユーロ圏製造業PMI、金曜の8月BNBサーベイが注目。米国では火曜の7月住宅着工、水曜のABC消費者信頼感指数、木曜の新規失業保険申請件数とフィラデルフィア連銀サーベイ、金曜のバーナンキ議長のジャクソン・ホールでの講演(金融安定化について)が注目材料。
ドル高の一因となっている原油安だが、カリブ海で発生した熱帯性低気圧の進路・勢力次第では、上下に大きく荒れる可能性は高く、波乱要因になるだろう。
(投資情報部 菊川弘之)
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)ラジオNIKKEI(北浜流一郎・菊川弘之の朝一投資大学)をはじめ、時事通信等でアナリストの目、テクニカル分析情報を掲載。ブルームバーグTV、日経CNBCなど多数のメディアにも出演中。商品先物関係のアナリストとして著名だが、日経平均先物オプション取引や外国為替取引の分析でも定評がある。
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