スイス・ジュネーブ(Geneva)にある世界貿易機関(World Trade Organisation、WTO)本部で会合の開始を告げるパスカル・ラミー(Pascal Lamy)WTO事務局長(2008年7月21日撮影)。(c)AFP/FABRICE COFFRINI
【7月21日 AFP】世界貿易機関(World Trade Organisation、WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド、Doha Round)閣僚会合が21日、スイス・ジュネーブ(Geneva)で開幕した。会合初日、米国と欧州連合(EU)は新興国に対し、ドーハ・ラウンドが妥結した場合は十分な市場解放を行うように強く求めた。
EUの交渉責任者、欧州委員会(European Commission)のピーター・マンデルソン(Peter Mandelson)委員(通商担当)は、農業分野においてEUはすでに妥協は限界に近く、ドーハ・ラウンドが合意に至るためには、新興国が工業製品に対する関税の「現実的な」削減を実行することにかかっていると強調した。
マンデルソン委員は「新興国は現実的になる必要がある。(工業製品の)関税を削減することで、事実上新たな市場参入が可能になるということだ」と語った。マンデルソン委員は、工業製品分野で強硬な態度をとるようフランスなどから強い政治的圧力を受けている。
EUは開幕に先立ち、欧州委員会のピーター・パワー(Peter Power)通商問題報道官が、今会合においてEUが農産物への関税削減幅を54%から60%に拡大する用意があることを明らかにした。
マンデルソン委員も、54%の関税削減は「痛みを伴う」ものだが、ドーハ・ラウンドの妥結に向けてEUは覚悟ができていると語っている。
一方、補助金に関しては、WTOの農業交渉議長であるクロフォード・ファルコナー(Crawford Falconer)ニュージーランド大使が作成した提案で、自由貿易を阻害し自国の農業関係者を貧困に追いやっているとして途上国からたびたび非難されている、欧米諸国の富裕な国内補助金の全面的な削減が求められている。
これは最も補助金額の大きい国に最も大きな削減を求めるもので、特にEUは、農業分野の補助金を75-85%削減しなければいけないことになる。(c)AFP



