【7月18日 AFP】米銀行大手JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)が17日に発表した2008年4-6月期決算は、住宅市場や信用収縮問題に関連した評価損、米証券大手ベアー・スターンズ(Bear Stearns)の吸収合併に伴う損失などで、純利益が前年同期比53%減の約20億ドル(約2100億円)と大幅な減益となった。ただ、事前の市場予想は上回る結果となった。

 純利益は1株あたりに換算すると54セントとなり、市場予想の44セントを大きく超えるものだった。予想を上回ったという点では、住宅市場の不振と信用収縮で混乱の続く米金融市場にとっては明るいニュースになったといえる。

 また、同期の営業収益(売上高)は同3.0%減の183億9000万ドル(約1兆9500億円)となった。

 JPモルガンは、米連邦準備制度理事会(Federal Reserve BoardFRB)や米政府のアレンジで資金繰りの悪化したベアー・スターンズを吸収合併しており、この件に絡み5億4000万ドル(約570億円)の損失を計上している。さらに、投資銀行部門関連でも住宅ローン関連の有価証券などで11億ドル(約1200億円)という大規模な評価損を出している。(c)AFP