【7月2日 AFP】米調査会社「オートデータ(Autodata)」が1日発表した6月の米新車販売台数は約118万9000台だった。季節調整済みの年率換算した数値では前年比13%減の1364万台となった。メーカー各社が需要の高い低燃費車へ転換ができなかったことなどが背景にある。

 バーナム証券(Burnham Securities)の自動車アナリスト、デービッド・ヒーリー(David Healy)氏は、「1ガロン(約3.8リットル)4ドル(約420円)というガソリン価格、住宅市場不況、景気の先行き不安などが消費意欲を削いでいる」と語り、米自動車メーカーが再び利益を出し始めるのは、早くとも2010年以降になるとの見通しを示した。

 最大手ゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)によると、同社の6月の米国での新車販売台数は前年同月比18.5%減の26万5937台だったが、米国市場ではトヨタ自動車(Toyota Motor)の追撃はかわした。営業日調整後の販売台数は8.3%減だった。

 一方のトヨタは、前年同月比21.4%減少、営業日調整後では11.5%減少だった。同社は現在の環境に最もよく適応しているとみられているが、人気の高いハイブリッド車「プリウス(Prius)」が在庫不足で、同車の販売は前年同月比で25.5%減少した。

 大手自動車メーカーのなかで最も落ち込みが激しかったクライスラー(Chrysler)は、前年同月比36%減の11万7457台、スポーツ用多目的車(SUV)の販売台数が50%以上減少したフォード・モーター(Ford Motor)は、28.1%減の16万7090台だった。

 ホンダ(Honda)は販売台数が増加した数少ないメーカーの1つで、1.1%増だった。

 米国の自動車情報サイト、エドモンズ・ドット・コム(Edmunds.com)のアナリスト、ジェシー・トプラック(Jesse Toprak)氏は、9月または10月に新車が発表されない限り、市場はほとんど改善されないと予測している。(c)AFP/Rob Lever