【6月6日 AFP】ブラジルのサルヴァドール・デ・バイア(Salvador de Bahia)近郊のシモンエス・フィーリョ(Simoes Filho)でマンガン鉱床が発見され、不法盗掘で一山あてようともくろむ人々が大挙して押し寄せている。地元当局が明らかにした。

 人口10万人の町に押しかけた老若男女約500人は、シャベルや素手で地面を掘り返しているという。地表近くで産出されるマンガンは、業者に1キロあたり40セント(約42円)で売られ、その後、鉱産企業に10倍以上の値段で売却されているもようだ。

 地元当局者はAFPの電話取材に対して「関係省庁の許可なしにマンガンを採取することは違法だ」と述べたが、不法採掘には何の対策も取られていないのが実情で、地元の水道には赤土の泥水が混じるようになった。

 地質学者は同地で掘り出されている鉱物が確かにマンガンであることを確認しているが、鉱床の規模や価値については、更なる調査が必要だとしている。

 ブラジルは、南アフリカに次いで世界第2位のマンガン産出国だが、大規模な鉱床が発見されることは珍しい。(c)AFP