【4月28日 AFP】英スコットランド・エディンバラ(Edinburgh)の製油所でのストライキで、英国内の石油・ガス供給の4割を担うフォーティーズ・パイプライン(Forties Pipeline)が稼働を停止したことから、英国内で石油買い占めなど混乱が広がっている。

 エディンバラ西部のグランジマス(Grangemouth)製油所で27日、労働者1200人あまりが48時間ストに突入。同製油所から動力供給を受けて北海油田から1日当たり70万バレルの原油を国内外に供給しているフォーティーズ・パイプラインが稼働停止に追い込まれた。

 英政府は原油輸入で国内需要は十分まかなえるとしているが、スコットランドとイングランド北部を中心に市民らがガソリンスタンドに押し寄せ、一部で購入制限や値上げなどの緊急措置が取られる一方、売り切れとなったスタンドも出ている。

 影の内閣で民間企業・規制改革担当相を務める保守党のアラン・ダンカン(Alan Duncan)下院議員は、事態が国際原油価格の高騰につながる可能性を指摘した。

 ニューヨーク・マーカンタイル取引所(New York Mercantile ExchangeNYMEX)の原油先物相場はパイプライン停止をうけた需給ひっ迫感から、27日の時間外取引で指標となる米国産標準油種(WTI)6月渡しが一時1バレル=119.93ドルまで上昇、24日の終値を2ドル46セント上回る最高値を更新して120ドルに迫った。 (c)AFP