【1月25日 AFP】米紙がニューヨーク(New York)市内のすし店などのマグロから基準を大幅に超える水銀が検出されたとする報道を受けて、日本政府や専門家は24日、マグロの摂取量の指導方針は変えないと発表した。

 米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は23日、独自調査を行い、すし44個中8個に基準値を上回る量の水銀が含まれていたと報じた。

 同紙は米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)が定める基準値1ppmを超えているものもあったと指摘している。

 世界的に日本食人気が高まるなか、同紙は米国の環境ガイドラインに基づいて「あるレストランでマグロの握りずしを週に2、3個食べると、一般的な成人でも健康に被害を受ける恐れがある」と警告した。

 世界のマグロ消費量の4分の1を占める日本では、消費者への勧告を見直す方針はないとしているが、厚生労働省は妊娠している可能性のある女性に対しマグロの摂取量は週に80グラムまでに抑えるよう指導している。これはマグロの握り5個に相当する。

 水産庁が2004年に行った水銀濃度調査では、天然物60、養殖30の検体について平均0.68ppmの水銀が検出された。(c)AFP