【1月15日 AFP】14日のロンドン(London)金相場は、米経済の混乱などが買い要因となり1オンス914.30ドルの最高値を更新、まもなく1000ドルの大台を突破するとの見方が市場関係者の間で強まっている。

 金価格は11日のニューヨーク(New York)先物相場で、史上初めて1オンス900ドルを突破。ここ数日、900ドル台を超える最高値を更新し続けている。

 背景には中国やインドの貴金属業者からの大量需要、ドル安、原油高・政情不安によるインフレ圧力などがあり、金を中心とする貴金属需要が急速に拡大している。

 金相場の専門家は、市場関係者は1オンス1000ドルの大台も視野に入れていると指摘。米経済とドル安に対する懸念、食糧・原油をはじめとする物価上昇、世界各地の政情不安などが重なり、大台突破の可能性は十分にあるとみる。

 対ドル相場が上昇している通貨圏の投資家にとっては、ドル安により金や原油などのドル建て商品が割安となっていることも金需要増の一因。また、米経済混乱への懸念は政情不安に強く安全性の高い金の購入を促し、1バレル90ドル台で推移する原油価格の高騰もインフレ対策としての金投資を増加させる要因になっている。(c)AFP