【10月20日 AFP】ブラックマンデーから20年目に当たる19日の米株式市場は、米国経済と企業収益の先行きに対する新たな不安材料が持ちあがったことを受け、続落した。

 ダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)は366.94ドル(2.64%)の大幅安となる1万3522.02ドル、ナスダック総合指数(Nasdaq)は74.15ポイント(2.65%)安の2725.16ポイント、S&P総合500種指数(Standard & Poor's 500 index)も39.45ポイント(2.56%)安の1500.63ポイントでそれぞれ取引を終了した。

 金融業界を中心とする主要企業数社が減益決算を発表し、さらに足踏みを続ける米経済の影響で今後数か月間の企業業績の先行き懸念が浮上したことで、下落幅が拡大した。

 企業収益の調査会社、Briefing.comのアナリストは「今週の市場心理の悪化は、ボクシングに例えるならアゴへのきつい一発。信用収縮とサブプライム問題に加えて数社の決算報告に対する失望が弱気の心理を決定づけた」と説明する。

 同アナリストは「この株式の下げが、単なる偶然か心理的要因かは不明だが、今日はダウ平均が508ドル(22.6 %)の暴落を記録した1987年10月のブラックマンデーから20年目に当たる」とコメントしている。

 別の調査会社、Schaeffer's Investment ResearchのAndrea Kramer氏は「今週原油価格が初めて1バレル90ドルを超えたことが大きく影響した」と述べている。

 19日のニューヨークの原油先物相場ではWTIの11月物先物価格が前日比0.87ドル安の1バレル88.60ドルで取引を終えたが、前日取引終了後の時間外取引では90.07ドルまで上昇して史上最高値を更新している。(c)AFP