2007年9月25日、ミシガン(Michigan)州のゼネラル・モーターズ(General Motors)工場でストライキに参加する労働者。(c)AFP/Getty Images/Bill Pugliano
【9月27日 AFP】米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General Motors、GM)と全米自動車労組(United Auto Workers、UAW)加盟労働者約7万3000人の労使交渉は26日、暫定合意に達したと発表した。改定される労働協約では焦点だった医療費が切り離され、GM側では競合アジア勢を大きく上回る大幅な労務費削減が可能になったとしている。
両者の労働協約交渉は、雇用保障と保険制度をめぐって難航し、UAW側は37年ぶりに、全米80か所の工場で働く7万3000人が全面ストライキに突入していた。暫定合意に伴い、UAWは2日間にわたったストを解除し、同日午後から生産作業を開始した。
合意内容の詳細は明らかにされていないが、両者によると雇用確保を条件に、退職者向け医療保険をUAW運営の信託基金に移譲するという。
基金設立のための資金注入は多額となるが、この措置はGMが約500億ドル(約5兆7000億円)以上の退職者向け医療費負担を切り離すことを意味し、トヨタ自動車(Toyota Motor)など外国勢の組合非加盟の米国工場に比較して約30ドル高いといわれた従業員1人当たりの労務コスト(時給換算)の差を、半分以上縮小できるとしている。
UAWは今後、米自動車大手(ビッグスリー)のフォード・モーター(Ford Motors)およびクライスラー(Chrysler LLC)とも、同様の内容で労働協定の改定交渉に臨むとみられ、デトロイト一帯で巨大な貯蓄額の動きが予想される。
ただ、専門家は今回の措置はアジア勢との差を縮める「解決策の1つではあるが、全面解決という訳ではない」と指摘。ビッグスリーが外国勢に対する販売シェア低下を阻止するには、これからが正念場だと見ている。
かつて米国内市場を寡占していたビッグスリーは、主力商品のトラックやUV車の人気低迷に伴い、国内市場の販売シェアが50%を割り込んでいる。(c)AFP