【8月17日 AFP】米国の住宅ローン最大手、カントリーワイド・ファイナンシャル(Countrywide Financial Corporation)は16日、世界の大手銀行40社から供与されている115億ドル(約1兆3000億円)の信用枠全額を使い、資金調達することを発表した。

 発表を受け、米信用市場の格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス(Moody’s Investors Service)は直ちに同社を格下げ。債務格付けを投資適格級からジャンク(投機的)等級の1ノッチ上、Baa3に引き下げた。その他の格付けについても、今後さらに引き下げる可能性があるとしている。

 サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)の焦げ付き問題で揺れるNYダウは16日、国内住宅ローン最大手の資金調達発表を受け急落。カントリーワイドの株価も10.99%安の18.95ドルとなった。15日のメリル・リンチ(Merrill Lynch)による投資判断の引き下げ受けた12.96%安から続落している。

 アナリストらは、カントリーワイドの資金調達発表により、「信用収縮により流動性の低下が一層進む」との懸念がさらに高まるとの見方をしている。 ムーディーズは、カントリーワイドの信用枠全額利用の理由として、「流動性が低下している証拠」としている。(c)AFP