2007年8月14日、中国製玩具の自主回収を発表した米マテル(Mattel)の「バットマン(Batman)」のフィギュア。(c)AFP/Getty Images/Chip Somodevilla
【8月15日 AFP】14日、中国製玩具約1820万個の自主回収を世界規模で行うと発表した米玩具大手マテル(Mattel)に対して、保護者の間で同社製品への安全性に対する懸念が高まっている。
■危険性のある小型磁石脱落による回収は2度目
小型磁石が外れ子供が飲み込む危険性があるとして回収の対象となったのは、「ポーリーポケット(Polly Pocket)」関連商品約730万個をはじめ、「ドギー・デイケア・セット(Doggie Day Care)」シリーズ100万セット、「バービー(Barbie)」70万個、「バットマン(Batman)」や「ワンピース(One Piece)」のフィギュア34万5000個。
飲み込んだ磁石は体内でくっつき、腸穿孔(せんこう)や感染症、腸閉塞(へいそく)を引き起こし、死亡する場合もある。
同社は、2006年11月にも磁石が外れたケースが200件近く発生し、ポーリーポケット・シリーズの製品440万個を回収している。磁石を誤飲した3人の子どもが外科手術を受けたケースも報告されている。今回はこれに続く、過去9か月で2回目の自主回収となった。
マテルによると今回の製品回収については、磁石の外れは26件報告されたが、今までのところ被害者はいないという。
米消費者製品安全委員会(Consumer Product Safety Commission)のナンシー・ノード(Nancy Nord)代表は、「われわれは小型磁石の危険性にたいして、長年警告してきた」と述べている。
■有害な鉛を含む塗料使用でも自主回収を
また、マテルはダイキャスト製ジープ「サージ(Sarge)」の塗装を請け負った中国の会社が、「基準を逸脱し、指定業者以外の塗料を使用した」として同製品43万6000個の回収を発表した。
鉛は機能障害をもたらすほか、行動異常、さらに高濃度摂取するとけいれんや昏睡、死亡に至る場合もある。
今年8月初頭にも、マテル傘下のフィッシャープライス(Fisher-Price)が、塗料に許容量を超える鉛が含まれていたとして、中国製の玩具約100万個の回収を発表した。回収の対象商品には人気の「セサミストリート(Sesame Street)」「ドーラといっしょに大冒険(Dora the Explorer)」関連製品が含まれていた。
■消費者からの厳しい視線
こうした事態を受けてマテルは、今秋、「あなたのお子さんは、わたしたちの子どもでもある」とするキャンペーンを開始する。さらにロバート・エッカート(Robert Eckert)同社会長兼CEOは、品質安全検査の強化を約束。また、今回の措置は子供の安全を考えた予防策だと強調した。
これに対して、消費者は冷ややかな反応をみせる。コロラド州(Colorado)の女性は、「カタログを見てよさそうなものがあっても、『これが中国製品でないことがどうしてわたしに分かる?』と思うと購入をためらう」、また10人の子供を預かる別の女性は「フィッシャープライスやマテルに対してみる目が変わった」と言う。
また、ワシントン(Washington)州エバーグリーン(Evergreen)の300人の子供が参加するサマーキャンプのカウンセラーは、「現在のところここにはマテル製品はないが、玩具の購入には慎重を期さなければならない」と述べた。(c)AFP



