写真は4月5日、クアラルンプール(Kuala Lumpur)のガソリンスタンドで、オートバイに給油する利用者。(c)AFP/BILLION LIM
【クアラルンプール/マレーシア 7日 AFP】アブドラ・バダウィ(Abdullah Badawi)首相兼財務相は7日、マレー半島北部から東アジア諸国へ原油を輸送する総額70億ドル(約8400億円)の石油パイプライン建設について、マレーシア政府が合意したと発表した。
7日付の地元紙「ニュー・ストレーツ・タイムズ(News Straits Times)」は、建設を担当するマレーシアの石油輸送会社トランス・ペニンシュラ・ペトロリアム(Trans-Peninsula Petroleum)が全長312キロの計画に70億ドルを投資すると報じた。工期は8年以上を見込んでいる。
同社のRahim Kamil Sulaiman会長は取材に対し、「計画の第1期では、1日当たり200万バレルの輸送を目指し20億ドルを投じ、その後、第2期工事終了時までで45億ドル、第3期の完成時までに総額70億ドルを投じる」と同紙に語った。「中東の主要な生産国からイスラム基金、東アジアの利用企業まで、投資はすべて歓迎だ」
計画では、中東からの原油はケダ州のヤン(Yan)でタンカーから降ろされる。パイプラインは北西部のケダ(Kedah)州を起点に、ペラ(Perak)州および南シナ海に面したクランタン(Kelantan)州へとつながり、同沿岸の町Bachokから東アジアの各国に輸送されるという。
パイプラインは、海賊による襲撃の多発地帯であり、また世界の石油輸送船の半数が航行し、世界で最も混雑する航路でもあるマラッカ(Malacca)海峡を迂回する。
当初のパイプラインの容量は約6000万バレルだが、貯蔵タンクはヤン、Jeli、Bachokの3か所に建設される。「中国、日本、韓国をはじめとする東アジア諸国の戦略石油備蓄を供給できるよう、拡大していく」とSulaiman会長は述べた。ただし、2つの精油所の建設には同社は関わらないという。
現在アジアでは、シンガポールが1日当たり200万バレル以上、マレーシアが55万バレルの原油を生産しているという。
バダウィ首相は、計画はマレーシア北部の開発を目指す政府の主要な施策のひとつだとし、「北部についてはすべて開発計画を考慮している。我々は常に北部およびイースタン・コリドー地域の発展を望んでいる」と述べた。
写真は4月5日、クアラルンプール(Kuala Lumpur)のガソリンスタンドで、オートバイに給油する利用者。(c)AFP/BILLION LIM