【東京 5日 AFP】ゲーム機販売が好調の日本のビデオゲーム大手、任天堂(Nintendo)は5日、2006年度の収益が予想を上回ったことを発表した。2006年度の売上高は、前回予想を660億円上回る9660億円になる見込み。

 「スーパーマリオ」シリーズで知られる同社は、ゲーム製品の幅広いラインアップで大きな成功を収めている。ゲームボーイ(Game Boy)シリーズや、2004年に発売した画面が2つあることで知られるNintendo DSなどが大ヒットし、携帯ゲーム機の世界市場を支配してきた。2006年には、家庭用ゲーム機で優位に立つソニーを追撃すべくWiiを投入。比較的安価な価格とユーザーフレンドリーなインターフェースで人気商品となった。

 今回の発表によれば収益の上方修正は「主にNintendo DSのソフトウェアとハードウェアの堅調な売上によるもの」だという。

 任天堂は純利益、 経常利益、営業利益も前回の予想を上回る見込みだと述べたが、新しい予想数字は示さなかった。また、円安ユーロ高による為替差益も、200億円程度発生する見込みだと述べている。

 任天堂は前回の予想では、年間売上9000億円、営業利益1850億円、経常利益2100億円、純利益1200億円を見込んでいた。京都に本拠を置く任天堂は、4月26日に2006年度の本決算を発表する予定。

 一方、任天堂の株価も、この発表に敏感に反応。5日の東京株式市場では、日経平均株価が0.3%下落するなか、任天堂株は、午前中は下落したものの、 午後に1.63%上昇。終値は550円高の3万4300円をつけた。

 写真は、Wiiのディスプレイに表示された「スーパーマリオ・ギャラクシー」の一画面。(2006年9月14日撮影)(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO