写真は2日、ソウルで共同記者会見を終えた韓国の金鉉宗通商交渉本部長(右)とUSTRのカラン・バティア次席代表。(c)AFP/JUNG YEON-JE
【ソウル/韓国 2日 AFP】米韓両国は2日、自由貿易協定(FTA)を締結する意向で合意した。今後、幅広い貿易品目で関税が撤廃されることになる。韓国側が要求していたコメの市場開放は見送られた。
■米国、対韓貿易赤字の縮小を賭けたFTA締結
10か月におよび交渉が難航した米韓FTAについて、米通商代表部(USTR)のカラン・バティア(Karan Bhatia)次席代表は同日の交渉後の記者会見で「21世紀のための合意」と呼んだ。「我々が達した合意は韓国、米国双方にとって大変強力な協定だ」とし、関税障壁および非関税障壁の両方が取り除かれるだろうと述べた。
米国側は2005年に160億ドル(約1兆8852億円)だった対韓貿易赤字の縮小を、FTA締結に賭けていた。対韓貿易赤字の80%は自動車貿易の不均衡が要因。昨年、韓国から米国への輸出台数は80万台だった一方で、米国から韓国への輸出はわずか4000台だった。
合意によると韓国側は、米国車価格を高額にしているエンジン排気量に基づいた現行の関税制度を変更する。また、両国ともにFTA発行後に即時、排気量3000cc以下の自動車に対する関税(韓国8%、米国2.5%)と、車両部品に対する関税を撤廃する。3000cc以上の車に対する関税は今後、徐々に廃止されていく。
また合意内容全体としては、工業品目の90%に対する双方の関税が即時撤廃される。韓国通商外交部の金鉉宗(キム・ヒョンジョン、Kim Hyun-Jong)通商交渉本部長によると、残る工業品目については今後3年から15年の期間に徐々に自由化していく方針。
■韓国はコメの市場開放見送りに成功
農業分野に関しては、韓国側は自国農家の反発が強力なコメを市場開放から除外する点を米側に受け入れさせることに成功した。一方、米側は牛肉輸入条件の緩和を韓国に歩み寄らせた。また韓国側は米国側の要求よりは長期間ながら、今後15年間で牛肉に対する40%の関税を廃止していくとした。
米韓FTAが発効された場合、2006年度740億ドル(約8兆7142億円)だった両国間の貿易額に年間約150億ドル(約1兆7661億円)の増加が見込まれるとされている。
交渉妥結後1時間で米議会に交渉結果を報告したジョージ・W・ブッシュ( George W. Bush)大統領は、議員らに「協定により、米国の農業、畜産業、製造業、サービス業に輸出機会をもたらす」と述べた。
一方、自身の支持派からも異論のあった交渉を妥結させた韓国の盧武鉉(Roh Moo-Hyun)大統領は、「韓国が世界の経済先進国となる道を、米韓FTAが整えるだろう」、と述べた。
FTA発効には今後、両国の議会の承認が必要とされる。
写真は2日、ソウルで共同記者会見を終えた韓国の金鉉宗通商交渉本部長(右)とUSTRのカラン・バティア次席代表。(c)AFP/JUNG YEON-JE