【ジュネーブ/スイス 20日 AFP】欧州と米国の政府当局者が20日、世界貿易機関(WTO)で会合を持ち、紛糾するエアバス(Airbus)とボーイング(Boeing)の補助金問題を話し合ったと、消息筋が明らかにした。最近中国が航空機の製造に乗り出す意向を表明したことで、補助金問題解決が必要との認識が高まっていた。
■中国の市場参入表明が引き金に
ジュネーブ(Geneva)のWTO本部での両者の直接会合は、中国政府が国内、海外の市場に向けた、ボーイング、エアバスに匹敵する大型旅客機の製造計画を承認した後に実現した。
中国政府が数十億ドルを投じて航空機産業を育てる可能性が出てきたことが、米国、欧州双方の当局に問題解決を促すことになったと、米国の消息筋は語った。
「欧州に限らず、ブラジル、ロシア、中国など将来大型航空機を製造する可能性のある国を含めた、航空機産業の財務に関する一貫したルールを作る必要を双方が認識している」と消息筋。
中国日報(China Daily)は19日、中国政府が、エアバスやボーイングに匹敵する150人乗り以上の大型機を設計、製造することを計画していると伝えた。
そのための研究調査費の初期推定額は500~600億元(約7580~9094億円)と、ハルビン日報(Harbin Daily)が伝えたが根拠は示さなかった。
■ボーイングは「歓迎」表明
ボーイング社は19日、中国の挑戦を歓迎すると表明、競争は航空機産業全体にとってよい結果を生むと表明した。
「競争相手が生まれることは予想していた。中国のような大国がそうした野心を持つことはまったく当然である」とボーイング787 Dreamliner製造計画責任者Mike Bair氏は語った。
しかし中国が国産機を輸出できるのは早くても2020年と予想され、その頃には航空機市場が拡大し新規参入企業を受け入れる余裕ができるとエアバスもボーイングも見ていると米国消息筋は語った。
世界の2大航空機メーカーのエアバスとボーイングは、相手の航空機開発に不当な政府補助金が支払われているとして2004年の10月からWTOに相互提訴していた。
写真は、 エアバス(Airbus) A350-800(上)とボーイング(Boeing) 787 (c)AFP/AIRBUS/BOEING