写真は、ムンバイの「Yazdani Bakery and Restaurant」(c)AFP/Sajjad HUSSAIN
【ムンバイセブ/インド 14日 AFP】インド西部の都市ムンバイ(Mumbai)の旧市街にあるパン屋「Yazdani Bakery and Restaurant」で働くTirandaaz Iraniさんは、日々ほとんど変らない朝をむかえ、変わらぬ仕事をしている。店の周囲の環境がが変っても、Iraniさんはこの毎日変わらぬ仕事を続けたいと望んでいる。
店の奥のまきを使ったコンロでペーストリー、パン、メレンゲケーキ、ロールパンなどが焼かれていく。値段はすべて1ルピー(約2.7円)で、店の掲げるモットーは「日々の食卓にのるパン」。
都市の歴史家にとって古きムンバイが残す偶像とさえなっているこのパン屋は「特製フィンガービスケットを食べて、せきを鎮めよう」などの黒板のメッセージが示すように、お客さんの健康にも気を遣っている。
「ここは世界で一番安いパン屋。貧しい男が営むパン屋です。このことしっかり書いてくださいね」と、Iraniさんはレジのいすに腰掛けながらリポーターのノートを指し示した。
■ 消えゆく小店舗
ゾロアスター教を信じるペルシャ人移民を先祖に持つIraniさんは、みずからを「65歳だがまだまだ体は元気」と評する。店はムンバイに残る数少ない小さなパン屋で、Iraniさんは彼のような小さな店舗を経営する人がいなくなるのではと心配する。
人口11億の3分の1近い低所得者層が、過去10年間にインド各地から職を求めてムンバイに集まってきたといわれている。
この結果ムンバイの人口は倍の2000万近くに膨れあがった。彼らの多くは1ルピーのロールパンを買う余裕も無い。アジア最大のスラムといわれるDharaviの時間貸しのベッドで休めるだけでも幸運と見なされる。
低所得者の生活は昨年、1月から10月にかけて消費者物価が7.4%急騰したことでいちだんと厳しくなっている。(c)AFP
写真は、ムンバイの「Yazdani Bakery and Restaurant」(c)AFP/Sajjad HUSSAIN