写真は、ミンスク(Minsk)から約50キロ西のKamenka村でガスボンベの配達を待つ女性。(2006年12月30日)(c)AFP/VIKTOR DRACHEV
【モスクワ/ロシア 1日 AFP】ロシアとベラルーシは31日遅く、ロシア政府系の独占企業ガスプロム(Gazprom)の欧州へのガス供給について合意した。ガスプロムのアレクセイ・ミラー(Alexei Miller)CEOとウラジミール・I・セマシコ(Vladimir I. Semashiko)ベラルーシ第1副首相が発表した。
「ベラルーシ側は大晦日に重い空気の中、不本意な合意に署名しなければらなかった」とセマシコ第一副首相は契約について語った。
■ガス供給停止を交渉材料に、ほぼロシアの提示価格で決着
この合意により2007年にベラルーシが支払う1000立方メートルあたりのガス価格は、ロシアの提示額105ドルをわずかに下回る100ドルとなる。
同社の要求では、現在のガス価格45ドルから105ドルへの値上げと、支払いの3分の1をベラルーシのパイプライン会社の株式によって行うことが含まれていた。
交渉の最終段階では、ベラルーシ側がロシアから欧州へのガス供給を絶つ可能性を示唆し、ロシア側のガスプロム社は5年契約に至らなければ1日のGMT07:00(ベラルーシ時間午前9時)からベラルーシへのガス供給を停止すると警告していた。
ガスプロムが、2006年1月、ウクライナに対して行ったように、ガスの供給を停止すれば、ベラルーシの1000万人の国民の大半は、寒さの中で凍えるような新年を迎える事態となり、同国の産業基盤も大きな打撃を受けることが予想されていた。
また、欧州からロシアへの輸出品の20%はベラルーシを通過するため、欧州でも懸念が広がっていた。
■ロシア政府が影響力を拡大のため、ガススプロム社を利用か
世界のガス生産量の3分の1を占めるガスプロム社は、旧ソビエト時代には低く抑えられていた隣国へのガス価格の見直しを行い、欧州全体へ事業を拡大してきた。
同社は価格を市場に合わせただけだとしているが、欧州の専門家らの間では、ロシア政府が1991年に崩壊する以前のソビエトのような影響力を保つために、ガスプロムを利用したとの見方も出ている。
ロシアと欧州連合(EU)の間に位置するベラルーシは、ロシアとの経済的、政治的結びつきが弱く、ガス価格をロシア国内と同程度にするよう度々要求を重ねていた。EUは、EU圏内でのガス供給に大きな混乱はないという予想から、両者の交渉に関与することはなかった。
写真は、ミンスク(Minsk)から約50キロ西のKamenka村でガスボンベの配達を待つ女性。(2006年12月30日)(c)AFP/VIKTOR DRACHEV