【ガボロネ/ボツワナ 10日 AFP】アフリカの紛争の資金源になっているダイヤモンドの不正取引を阻止することを目的としたダイヤモンド原石の国際認証制度、いわゆうる「キンバリー・プロセス(Kimberly Process)」の参加国は、西アフリカの紛争地帯で採掘された「紛争ダイヤモンド」がガーナで不正売買されているとして、同国の監視を強化することで合意した。
■ガーナはキンバリー・プロセスの義務を果たしていない
世界最大のダイヤモンド産出国であるボツワナで4日間開催されていたキンバリー・プロセス全体会議は、ガーナにおける不正売買がこのまま続くと同国はキンバリー・プロセスから削除されることになるとして、ガーナ政府に対し監視努力を求めるとともに同国の監視体制を支援するとの合意声明を発表した。声明は、「ガーナはキンバリー・プロセスの義務を果たしていない」とした上で、「キンバリー・プロセスの特別査察団は3か月後に監視努力の進捗状況について現地調査を行う」としている。ちなみに、12月にはベネズエラが査察を受ける予定となっている。
ガーナにおける不正売買については、4年間内戦状態にある隣国コートジボワールで調査を行った専門家が、「コートジボワールの反政府勢力制圧地域で採掘されたダイヤモンドがガーナを経由して国際市場に流れている」との報告を行っている。
■不正取引撲滅に向け、年間数値目標を掲げる
合同声明では、さらに、不正取引撲滅に向けて年間数値目標を掲げるとした。具体的には、データの透明性を確保するためのデータ収集・分析専門部会を立ち上げ、紛争ダイヤモンドの年間輸出入量・生産量およびキンバリー・プロセス証明書の年間発行数を議長に報告することとした。必要なデータを提出しないなどのキンバリー・プロセス違反者の名前の公表など、キンバリー・プロセス遵守強化に向けた46の対策も盛り込まれた。
■キンバリー・プロセスは紛争ダイヤモンドの取引を撲滅する最も有効なメカニズム
キンバリー・プロセスは、アフリカの反武装勢力の資金源を断ち切る目的で、国連の号令のもと、国際社会とダイヤモンド業界が2000年に開始した制度。紛争ダイヤモンドを買い取っているとして非難を浴びているダイヤモンド生産各社は、イメージアップのため、近々公開されるレオナルド・デュカプリオ(Leonardo di Caprio)主演の「Blood Diamonds(血のダイヤモンド)」の広告キャンペーンに積極的に資金を提供している。
キンバリー・プロセス全体会議には、Partnership Africa Canada等の圧力団体も参加した。同団体の広報を担当するIan Smillie氏によると、3年間にわたる独自調査の結果として「当事国の政府は効果的かつ信頼性のある監視を行っておらず、報告された数値も不透明だ」と会議で訴え、これらの問題が建設的に討議されたという。
キンバリー・プロセスの議長を務めるボツワナのKago Moshashane氏は、推奨案も含めて行動計画がすべて了承されたことを受け、「参加国、ダイヤモンド業界、NGOは、紛争ダイヤモンドの取引を撲滅する最も有効なメカニズムであるキンバリー・プロセスのもとで、今度も連携していくことが、改めて確認された」と語った。
写真はボツワナのダイヤモンド鉱山。(c)AFP/ALEXANDER JOE