【東京 11日 AFP】証券関係者によると11日、英米間の複数旅客機の同時爆破テロ計画が10日に事前摘発された事態を受け、日本の主要航空2社の株価が下落した。復調傾向にあった航空業界にとって痛手となることが予測される。
原油高によりすでに赤字決算が続いていた航空各社が、今回の旅客機爆破テロ計画で予測される乗客数激減を受け、燃料確保にさらにコスト的に耐えられるかとの懸念から、東京証券取引所では航空各社株の売りが進んだ。
日本航空の株価は、3円安(マイナス1.43%)の207円近くまで、全日本航空は、7円安(マイナス1.56%)の442円まで下がった。
9日に発表された2006年4-6月期の国内総生産(GDP)が予測を下回ったことで、日経平均株価指数も0.42ポイント下がったが、航空各社の株価下落はその範囲を上回った。
格付会社フィッチ・レーティングスのアナリスト青山悟氏は、「日本経済の復調を背景に航空需要は堅調で、国際線業界のビジネス環境自体は悪くない。こうしたテロが将来の需要を冷え込ませる可能性に対し、懸念が起こったかたち」と指摘する。「原油高が航空各社の収支を圧迫する中で、もしも利用客の需要が減れば、航空会社は燃料コストの負担を吸収しきれなくなる可能性はある」
さらに青山氏は、「日本の利用客が今夏すでに予約しているフライトをすぐにキャンセルするとは思わない。しかし、ロンドンの次に標的となるところがどこか、という不安はある。米国同時多発テロ後、こうした政治的不安要素の打撃を受けやすいのが国際線だ」と述べる。2001年9月11日の米国同時多発テロ後、旅客機利用の国際需要は急落した。また、2005年に中国で反日運動が高まったときには、日本から中国への路線がやはり打撃を受けた。
全日空は先日、2006年4-6月の四半期決算で、需要の大幅回復による純利益前年比3倍の達成を発表したばかりだった。一方、日本航空は、2008年までに6000人の雇用削減を含むリストラ戦略を2005年に打ち出したにもかかわらず、同期の業績は大きく赤字にとどまっていた。
写真は、羽田空港で待機する日本航空機(8月7日撮影)。(c)AFP/YOSHIKAZU TSUNO