【9月19日 AFP】安倍晋三(Shinzo Abe)首相は19日、東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所を訪れ、汚染水漏れの現状を視察した。視察後、首相は同行していた記者団に対し、期限を決めて汚染水漏れ問題に当たるよう東電に要請したことを明らかにした。

 安倍首相はまた、停止している福島第1原発の5、6号機の廃炉を東電に要請したことを明らかにした。これに対して広瀬直己(Naomi Hirose)東電社長は、年内に判断すると答えたとし、また緊急時の安全対策のために東電がすでに確保している1兆円に加えて、2014年度中にさらに1兆円の資金を確保すると述べたという。

 安倍首相の同原発訪問は就任以来2度目。首相自ら「(汚染水の)状況は制御できている」と明言した国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)総会から約2週間後の訪問となった。訪問について安倍首相は、IOC総会で発言した汚染水処理の状況を自らの目で見ることが主な目的の一つだったとした。(c)AFP/Hiroshi HIYAMA